双極性障害(躁鬱病) 後編
気分によって思考や行動が極端に変わる双極性障害。
私の身体にもさまざまな変化が現れるのですが、特に気になる謎の症状が二つあります。
一つは、抑鬱状態のときに発症する「食道のあたりの違和感」
喉ではなく、胃でもなく、ちょうど鎖骨の下あたりの管が焼けるように痛むのです。
「咽喉頭異常感症」という病気に近いのかもしれませんが、私の場合は位置と痛み方が違います。
酷いときには唾液を飲み込むこともできず(燃えている箇所に油を注ぐイメージ)、夜な夜なお風呂場にしゃがみこんで、唾液を垂れ流していることもあります。
病院でも喉周辺の異常は見られず、ストレスによるものとの診断。
あれほどの痛みがただのストレスとは、到底納得いかないけれど…
※追記:後日「逆流性食道炎」と診断されました。
もう一つは、躁状態のときに起こる「寒さや暑さを感じなくなる現象」
真冬のディズニーシー(ランドよりシーのほうが寒いと言いますよね)での日暮れ時、みんながコートやマフラーを押さえて震えている横で、私は「コート必要かな?」と思うくらい寒さを感じませんでした。
そして帰りの新幹線では、暖房と人の多さで車内の温度は高く、同乗していた友人は若干汗ばんでいたのですが、私はコートを脱ぎ忘れていたにも関わらず、何も暑さを感じませんでした。
これもまた不思議な症状ですが、実際困ることは何もないので、あまり気にしていません。
双極性障害は、その両極端な状態によってあまりにも体質や考え方が変わってしまうため、自分自身が二重人格かのように感じることもあります。
躁のときには、とても行動的で前向き、人にも明るく振る舞い、計画性や実行力もばっちり。
誰彼構わず連絡を取り、SNSでは異常なほど発信を繰り返し、自己アピールが増します。
自分が最高の人間になった気がして、急に夢を語り出したり、大きな挑戦をしようとしたりもします。
鬱になると、何もかもが否定的になり、行動力ややる気は一気に削がれ、ひたすら引きこもります。
誰とも連絡を取らなくなり、SNSなどのツールも抹消、全ての人の前から消えたいと思うようになります。
自分がなんの価値もない人間な気がして「死にたい」よりも「どうやって死のうか」などと本気で考えるようになります。
恋愛においては、
躁のときはあまり人に執着しないので、妙に好かれることが多いけど、こちらからお断り。
鬱のときは、こちらが依存しすぎるせいで関係悪化、お別れ。
そして相手にも、躁の一面、鬱の一面どちらかしかわかってもらえない場合、必ず反転したときに「え?思ってたんとちゃう」となり、終了。
そのため、いつも交際は長く続かず、恋愛するタイミングが掴めないなぁと思う今日この頃です。
このように、自分の両極端な人格に振り回されてきた人生ですが、そのお陰か、いろいろな人の考えに寄り添えるようになりました。
いつかこの経験を生かして、困っている人をサポートする仕事ができたら…
そのために、まずは自分自身の治療に専念することを決めました。