神田沙也加さんの訃報
ニュースを知った瞬間、全身に鳥肌が立ち、一瞬息の仕方もわからなくなりました。
日本中がショックを受けるほど有名な方だからこそ、こうして改めて考えさせられますが、
今もどこかでこの寒空の下、みずから命を絶ってしまう人がいるのです。
私もかつて、それを望んだ一人でした。
そして、もしかすると今後も頭をよぎることがあるかもしれない。
なぜなら、鬱病や双極性障害は「こころの病気」ではなく「脳の病気」と考えられているから。
そしてそれは、多少なりとも「遺伝」してしまうから。
(現在私が通っているクリニックでの説明より)
それを断ち切るために、私は治療を続けながら、こうしてこの病気を発信していこうと決めたのです。
自分と、自分と同じ葛藤を抱く人が、みずから命を落とさなくて済むように…
娘がいる以上、私は責任を持って生きる。
生きるというのは、死なないということ。
でも、この病気は、脳がそうさせてくれないこともあります。
生まれつきの脳の作りは、簡単に自分で変えられるものではないのです。
目の見えない人、耳の聞こえない人、脚のない人のように、明らかにわかる病気ではないけれど、生きづらいハンデを背負っているのは同じ。
「こう考えたほうがいいよ」と言われても、単純にその思考になれないのがこの病気の苦しいところ。
母も、その苦しさを背負って、この世からいなくなってしまいました。
その遺伝子を持ち合わせているのが、私です。
いずれにせよ、いまだにこの病気については、私自身も受け入れることができずにいます。
ただ、この病気のおかげで知れたこと、経験できたことがあるのも事実です。
神田沙也加さん、
綺麗で、謙虚で、才能があって、ご両親譲りのオーラがあって、ご両親にはない儚さがあって…
本当に、素敵な方でした。
本当に「アナ」そのものな方でした。
やっと、楽になれましたか?
もう、何も抱えずに、ゆっくり休んでください。
たくさんの人の心を満たしてくれて、ありがとうございます。
ご冥福をお祈りいたします。